シベリアのオムスク近くに、人口約1万人のルジノという町があります。オムスク・バプテスト・ブラザレン教会は、この町の住民の救いのために長い間祈ってきました。数年前から、教会は月1度ルジノの町へ出かけ、キリストの福音を伝えるため伝道集会を開いてきました。そして2011年8月、3人の兄弟たちがルジノへ引っ越しました。目的はキリストの福音を宣べ伝え、キリスト教会を建て上げることでした。ここに、レイマン(信徒)の信仰の燃える姿を見ることができます。
3人の兄弟たちは、まず仕事探しから始めました。それは自分たちの生活を支えるためと、隣人とコンタクトを持つためでした。それから集会を開き、近隣の人々に集会案内しました。また学校に行き、子どもたちを教会学校へ招き、子どもの親には毎週開いた聖書研究会へ誘いました。青年たちにはスポーツ・クラブを立ち上げ、青年たちに声をかけました。また酒や薬物に依存している人たちへのアプローチも、始めました。神はこのような積極的活動を通して、祈られ備えられたルジノの人たちをキリストへ導かれました。これらの集会は仮の建物で開かれましたが、多数の人たちが集まり、日曜日には狭くなりました。ルジノの教会は、2年ほどで13人の会員信者となり、青年会は10名となり成長 してきました。
2017年5月、教会は会員数が27名となり、聖日礼拝にはさらに多くの人たちが集まるようになりました。仮の集会場は会衆でいっぱいとなり、どうしても新会堂が必要となりました。そこで2つの家庭集会が開かれ、洗礼準備クラスはじめ諸集会が、個人の家で開かれるようになりました。そのような教会成長の中で、西側の教会の祈りと聖徒たちの支援によって、今年度中には新会堂が建てられるまでになりました。
ルジノの人たちは、長年伝統的ロシア正教しか知りませんでした。このレイマンの宣教によって、初めて聖書の神に出会い新生する人たちが起こされたのでした。新生したばかりのクリスチャンには、不明なこと が多々あり、教会指導者や先輩クリスチャンの助けが必要です。彼らの証を聞けば、神がどのように人生を変えてくださったかが分かります。ある兄弟は次のように証しました。
私は17年前に、家族とともにルジノに引っ越して来ました。4年前に、ルジノ文化センターで職が見つかりました。私はこの町に、キリスト教会が建てられていたことは知っていました。しかし最近、教会が建てられた背景に、多数のクリスチャンが長年祈り続けていたことを知りました。ある人たちは、イエスに出会った人々の人生が変わったことを偶然と言いますが、決してそうではありません。人の人生が変えられることは、神のみわざです。振り返れば、私の人生は問題でいっぱいでした。生きる喜びはありませんでした 。しかし、私はある日クリスチャンたちに会いました。彼らが私に福音を語ってくれ、聖書を読み始めました。私は聖書に救いがあることを発見しました。今は、神の栄光が現されることが願いです。私は賛美が大好きで、喜んで主を賛美しています。イエス・キリストに生きる人生は意義があり、私にとって生きることはキリストです。
日曜礼拝、祈祷会、家庭集会などは大変祝福され、互いに主にある交わりの場となりました。若いキリスト教会には伝統や決まりもなく、経験も乏しいものです。しかし、そこに主がご臨在くださり、主が先導される時、驚くべき神のみわざを見ることができます。主の霊が働かれる場には、病み悩める魂が集まって来ます。たとえば、青年たちの間で問題 となっている薬物に依存している人たちです。教会青年会は、そのような青年たちに積極的に伝道を続けています。
このように宣教の働きが進み、教会が急成長していく中で重要なことがあります。それは神への「祈り」です。福音を語る門戸が開かれている間、私たちにはキリストの福音を伝える務めがあります。整えられてから宣教を始めるのではありません。失われていく魂の救霊への重荷が大切です。神が私たちをお救いくださったのは、神の「恵み」でした。その背後には、多数の聖徒の祈りがありました。神は祈りに応答くださり、未完で欠点だらけの器を、あえて用いたいてくだり栄光を現されます。オムスクの教会は、約146km離れたカザフスタン近くのイズルクル へも、伝道をしています。そこにはロシア人、カザフ人、ウクライナ人、少数のドイツ人が住んでいます。イズルクルとは、「死んだ海」という意味です。そこに地の塩、世の光となる聖徒を送っています。神への「祈り」によって、みわざが進みつつあります。どうぞお祈りください。
(つづく)
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