私たちの教会はアメリカのカリフォルニア州、ロサンゼルス郡ガーデナ市にあります。ロサンゼルス郡の人口は約1千万人で、感染拡大が止まらないアメリカの中でもここは感染者が最も多い地域の一つとなっています。昨年2月から日本ではコロナウイルスが問題になってきていましたが、ここアメリカでは当初は対岸の火事のよう考えられていました。しかし、3月に入るとアメリカにもコロナウイルスが入り、瞬く間にニューヨークとカリフォルニアを中心に感染が拡大し始めました。ロサンゼルス郡保健局からの指示で、私たちの教会の礼拝も突然3月15日(日)からオンライン礼拝のみに切り替わり、教会の建物に誰も入れなくなりました。当初、オンライン礼拝は数週間のつなぎのつもりでしたが、感染拡大はとどまることを知らず、4月中旬には連日1千人を超える感染者が出るようになり、7月には一日の感染者数が3千人を超えてしまいました。8月に入ってから感染拡大は少し収まりつつありますが、ロサンゼルス郡のみでこれまでの感染者数は合計264,414人、犠牲となった方が1,165人となりました。
オンライン礼拝の祝福
コロナウイルスのために突然オンライン礼拝になってしまいましたが、教会のメンバーたちの反応は「牧師の声がはっきり聞き取れて嬉しい」「教会だとはっきり見えなかったスクリーンに出る映像や文字がよく見えるようになってよかった」と意外と好評でした。メンバーの皆さんが喜んでおられるのを知って安心していた6月に入ったある日、その週のオンライン礼拝(YouTube)での視聴数が350を超えていることに気がつきました。ちょうどその頃日本にいる母から「オンライン礼拝を近所のノンクリスチャンのお友達を招いて一緒に観ているよ。画質も音声もよくなって、とっても観やすくなったから、いろんな人にお勧めしているよ」という連絡がありました。さらに私の大学時代の友人やタイで宣教師をしていた頃に知り合ったタイ在住の日本人の友人、また宣教師になる前に教えていた横浜の学校の卒業生たちがこのオンライン礼拝を観てくれていることも知りました。自分が牧会している教会の約100人のメンバーのことだけを考えて配信していたオンライン礼拝が、実は日本をはじめとする世界のいろいろなところにいる人たちに福音は届いていたのです。
オンライン礼拝のチャンス
オンライン礼拝には大きなチャンスがあると今は確信しています。まだクリスチャンではない日本人にとって日曜日の教会での礼拝に行くというのは本当に大きなチャレンジです。教会に行ったことがバレたら家族や周りの人に何を言われるかわかりません。どんな服装をして行ったらいいのかもわかりません。そして、どんな人が教会にいるのか、礼拝で何をしているのか、教会に行ったら何か質問されるのか…と考え始めたら、「教会に行ってみたい」と思ってもなかなか実際に教会に行くことのハードルはかなり高いことでしょう。しかし、オンライン礼拝はいつでもどこでも観ることができます。はじめは家族に隠れてこっそり観ることもできます。オンライン礼拝で教会の礼拝をある意味で「のぞき見」することができますし、誰からも個人的に声をかけられたりしないので安心して礼拝を体験することができます。そして、オンライン礼拝で教会での礼拝を体験したあとに実際に教会に行って礼拝に参加すれば、教会に初めて行く時にノンクリスチャンの皆さんが感じる壁ははるかに低くなっているはずです。
オンライン礼拝はこのようにノンクリスチャンの人たちを教会に結びつけるチャンスですが、その一方でインターネット環境がない教会のメンバーにとっては礼拝が全くできないという大きな痛みとなっています。インターネットをしていない約30名のメンバーの皆さんのために毎週の礼拝メッセージと毎朝Eメールで配信しているディボーションを印刷して毎週郵送するとともに、電話をかけたり、手紙を出したりして励ましていますが、やはり礼拝がない生活になってしまった人たちにとって信仰の維持は大きなチャレンジです。
早くコロナが終息して教会に集まり礼拝できるようになることを私たちは祈っています。教会に集まっての礼拝をオンラインで配信することが、教会の置かれた地域への伝道だけでなく世界宣教にもつながるャンスであるというこがわかったので、私たちの教会では礼拝堂にライブ配信用のカメラを3台新たに設置して、教会での礼拝再開後も質の高いオンライン礼拝を配信していこうとしています。 (つづく)
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