タジキスタン共和国2
だれが、私たちをキリストの愛から引き離すのですか。苦難ですか、苦悩ですか、迫害ですか、飢えですか、裸ですか、危険ですか、剣ですか。こう書かれています。
「あなたのために、私たちは休みなく殺され、屠られる羊と見なされています。」
しかし、これらすべてにおいても、私たちを愛してくださった方によって、私たちは圧倒的な勝利者です。
ローマ人への手紙 8章35-37節
中央アジアにおいてのキリスト教徒への迫害は、ますます厳しくなっています。タジキスタンにおけるクリスチャンの動向は、常に当局によって監視下にあります。そのため何をするにも制限がかかり、自由な活動は許されません。一口でいえば、タジキスタンでのクリスチャンが置かれた状況は、劇的に悪化してきました。今年7月、現地伝道者から深刻で衝撃的な報告が入りました。次は、その手紙の一部です。
愛する主にある兄弟姉妹へ
親愛なる皆様に、心からご挨拶申し上げます。主イエスが、その恵みによって私たちに託してくださった奉仕に感謝しています。私たちはキリストにある神の共同体として、タジキスタン北部をはじめ各地において、5年以上の宣教活動を続けてきました。私たちの目標は、そこに住む人々がイエス・キリストに出会うことです。そして、彼らが生け神を信じ、神に仕え、困窮している隣人を助けることです。彼らがイエス・キリストにあって、霊的自由を見いだし、神の前に正しい人生を送れるように願っています。私たちは物質的支援と心の支援をしていますが、人々は実践的な支援を通して神の愛にふれています。教会の信者と共に、彼らに温かい食事を作り提供しています。そして、食料品やパンをはじめ、衣類や医薬品の提供も行い支援活動を行っています。これは、社会的に恵まれない家庭の子どもたちにとって、非常に大きな助けとなっています。私たちは定期的に彼らの家庭を訪問し、共に祈り、聖書を読んでいます。もちろん、それは非常に危険なことですから、秘密裏に活動してきました、しかしながら、私たちの宣教活動は当局に見過ごされることはありませんでした。

後になって判明したことですが、私たちの支援活動は半年以上もの間、秘密に撮影され監視されていました。私が語った説教内容、祈りの内容、聖書の箇所、そして誰が私に付き添っていたかまで、じつに詳細に記録されていました。7月3日、私は国家安全保安局に召喚され、厳しい尋問を受けました。当局の担当者は、私に多くの質問をしてきました。例えば、「なぜ、このようなキリスト教活動をしていたのか。人々が集まる各集会の目的は何であるか。それに、どこから経済資金を入手しているか。」等でした。

有罪判決
そのような取り調べが進み、私の供述が記録され調書が作成されました。そして、私は一旦釈放されましたが、その翌日に私は再び召喚されました。私が公安当局に到着した時には、すでに起訴状と裁判所への移送準備が整っていました。裁判所での審理は、その日のうちに行われました。罪状は「宗教集会の違法な実施」(行政法典第474条第1項に基づく)でした。その理由は、救援物資と食料を配布する際に、人々に悔い改めとイエス・キリストへの入信を呼びかけたこと。さらに聖書を使い説教し、祈りを捧げたことでした。その後、私は6,750ソモニ(約10万5千円)の罰金刑を科されました。この罰金刑はタジキスタン人の平均月給の約4~5倍に相当します。
神の真理
私たちは生ける神を恐れるものです。神を恐れることは、何よりも重要です。私たちは、この罰金刑を課せられたことは神にあっての試練と受け止めています。神が許されたことですから。神にあって乗り越えられると信じています。神の真理と光は、誰も否定できません。私たちは神を固く信じています。私たちの宣教奉仕は、愛の実践です。人々に提供する物質的提供の愛と、イエス・キリストの福音を伝える愛は、決して罪ではありません。聖書は、私たちはキリストにあって、まことの自由が与えられ、そのために召されたと教えています。困難な社会であっても、私たちは愛する皆様の祈りと、忠実なお支えによって守られています。心から感謝しています。すべてはイエス・キリストの栄光のために!
愛する主にある皆様。タジキスタンで苦難と迫害を受けている私たちを覚えてください。そして、信仰の兄弟姉妹のためにお祈りください。特に、私たちの献身者のためにお祈りください。神が勇気と力を与え、あらゆる危険や試練にも屈せず、主に忠実にお仕えできますよう、お祈りください。

(つづく)
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