ロシア共和国・ザバイカル
今号も、パーヴェル伝道師一行のシベリア宣教旅行報告です。
光を求めて
私たちは広大なシベリア大陸のほんの一部にすぎない村々で、住民に会うことができました。ある村では、住民は夕方になると悪魔が出現すると言い、暗くなってからの外出を恐れていました。そこで私たちは彼らに話し、光と闇があるように、神とサタンは存在することを説明しました。しかし、光と神は神から来ていることを伝え、神と共にいる人は神の守りの下にあるから守られることを伝えました。そして神と共にいるには、まず罪を赦してもらい、日々神と共に歩むことが大切であると伝えました。一方、ブリヤート人はシャーマニズムの影響を受けており、サタンの支配下にあります。そのため、多くのブリヤート人は自暴自棄となっています。また、ある人々はアルコールに依存しています。
仏教とキリスト教のはざまで
今回の宣教旅行では、ブリヤート人であるバト兄弟が参加し伝道活動に協力してくれたことは幸いでした。バト兄弟は、ブリヤート人との会話の中で彼らに次のように説明しました。「人々の罪のために死んだ人は、イエス・キリストお一人だけです。仏陀はただの人間にすぎず、彼は他の人と同じように死んでしまいました。」すると突然、そこにいた会衆の中から一人の男性がこう付け加えました。「でも、キリストは死からよみがえりました!」私たちは非常に驚き、また喜びに包まれました。この男性はすでに、誰かからキリストの福音を聞いていたのでしょう。
イエスだけが道です
仏陀は単なる人間であったと告げると、人々はどうしたら良いかと尋ねてきました。そこで仏陀を崇拝する必要はないことを伝えました。なぜなら、仏陀自身が真理を求めていたからです。ですから、彼が真理であるはずはありません。イエス・キリストは「私は道であり、真理であり、いのちです。」と言われました。そしてキリストは死からよみがえり、生と死を支配する力を持っているお方であると伝えました。すると質問した男性は、メッセージを聞き新約聖書を受け取り喜んで帰って行きました。

ところで、私たちはソエル村で7人の子どもを持つ母親ベールマ夫人と会いました。彼女との出会いは、私たちにとって忘れがたいものです。彼女は私たちにこう尋ねました。「キリストと仏陀の違いは、いったい何でしょうか?」。私たちは、彼女にキリストの福音を説明しました。彼女はとても興味を示してくれました。そこで私たちは、その日の夕方にブリヤート人クリスチャンと共に、彼女を訪問し食料品を持っていくことにしました。主は私たちを導いてくださいました。ブリヤート語を話すバト兄弟は、彼女に母国語で話しかけ、イエス・キリストへの信仰は、救いを与えてくださることを伝えるこました。

友人生に失望したベールマ夫人
私はベールマ夫人のロシア語での会話から、ところどころで彼女に何か悪いことがあったのだろうと直感で感じました。そこで私は彼女に話しかけたところ、最近彼女の双子の19歳の息子たちが前後して自殺したことが分かりました。母親の彼女が受けたショックは、想像以上のものでした。彼女は人生に失望し、苦しんでいました。彼女の当然の疑問は、「神はどこにいるのか、なぜ神は助けてくれなかったのか」でした。そこで私は彼女に聖書を用いて丁寧に説明しました。人間は誰でも神から遠く離れた罪人であり、そこに悪魔の力が働くことを伝えました。救いはイエス・キリストにあると伝えることができました。

私たちは自分たちの経験から、神はどのようなお方か話しました。神は子どもたちを守りお救いくださるお方で、私たちの祈りにお答えくださる方です。私たちは神のことばを聞くならば、正直に神のもとに出るべきであると伝えました。そして、ベールマ夫人のためにお祈りを捧げました。私たちが正直に神に祈るならば、神は私たちの罪をキリストの御血によって赦してくださいますと、伝えました。祈りが終わると、彼女の目には大粒の涙が浮かんでいました。彼女は「皆さんが祈ってくださり、なにか軽くなった気がします。」と言い、「また来てくださいね」と言いました。私たちは彼女との別れを惜しみつつ、互いにつながり続けるために連絡先を交換しました。
ある年金受給者との出会い
主は宣教ツアー中に、クルムカン市中心で素晴らしい出会いを備えてくださいました。それは年金受給者のニーナさんとの出会いでした。彼女は夫の死後、孤児達を預かる施設を建てました。そこで孤児院から18人の孤児を預かり、里親となり育ててきました。その子どもたちは極度の貧しさにありながら、ガソリンやアセトンの匂いを嗅ぐことに依存していた問題児でした。私たちはニーナさんと一緒に祈り、持っていた食料品を手渡しました。そして再び訪れることができることを願い別れました。このようにして、私たちの宣教旅行は主とともに働きを進めることができました。私たちの宣教を覚え、祈りお支えてくださった方々に感謝とお礼を申し上げます。
(つづく)
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