ウクライナ

子どもの時のエリザベス・グローフ女史
現在のエリザベス・グローフ女史

●米国の支援団体「サマリタンズ・パース」は、毎年クリスマス時期に約2億個の「シューボックス」を全世界の子どもたちに贈り届けています。中身は生活の必需品はじめ、子どもたちが喜ぶ贈物、そして聖書のみことばカードが入っています。戰争下にあるウクライナの子どもたちも、その贈物を受け取り大喜びでした。昨年のクリスマス時、米国人エリザベス・グローフ女史(28歳)は自らウクライナを訪ね子どもたちに直接手渡しました。彼女は昔ウクライナの孤児院にいた時、同じくクリスマス「シューボックス」を手にしました。彼女は11歳の時、米国人養父母に迎えられ米国へ渡り米国人家庭の養女となりました。しかし彼女はその時の感激を、今も忘れられないと語ります。今回、彼女は感謝の心を持って母国を訪ね、子どもたちを慰問しました。

「サマリタンズ・パース」は1993年、米国のフランクリン・グラハム師によって作られた支援団体(本部ノースカロライナ州シャーロッテ)で、世界170カ国以上の国々の子どもたちに「シューボックス」を贈り届けています。戰争、病気、貧困、自然災害の中にある学校、幼稚園、教会の子どもたちに、特にクリスマス時期に贈物を届けてきました。大切なすばらしい働きです。お祈りください。

●ウクライナ・バプテスト教会の発表によれば、ウクライナ・ルハンスク州ボブチョヤリヴカのバプテスト教会会堂が破壊されました。昨年2月のロシア軍侵攻によって、この会堂は没収されロシア軍兵士が使用するようになりました。その後、教会堂は略奪され放火されました。写真のように、屋根は失くなり壁の一部が残っている状態です。この教会は1990年後半に建てられ、5年で40人の信者が礼拝する群れとなっていました。ウクライナ・バプテスト教会は全土で約2,400箇所、約12万5千人の教会員がいます。ウクライナ・プロテスタント最大の教派となっています。どうぞ、お祈りください。

略奪放火された会堂

英国・ウエールズ

1801年以来の英国・ウエールズのクリスチャン数は、2021年の人口調査で、初めて50%以下となったことが明らかにされました。今回の調査でクリスチャンの数は、住民の46.2%であることが判明しました。この数字は10年前に比べ約13%の減少です。英国統計局の発表では、10年前は25.2%が宗教(信仰)と関係ない生活を送っていましたが、今回は37.2%となりました。キリスト教に次ぐ宗教グループはイスラム教(6.5%)でした。次いでヒンズー教(1.7%)、シーク教(0.9%)、仏教とユダヤ教(各0.5%)の順です。どうぞお祈りください。

エリトリア

英国の宣教団体「リリース・インターナショナル」(本部:ロンドン)によれば、エリトリアでは150人の信者が礼拝中に逮捕されラチアに連行されました。この教会は首都アスマラの南に位置する地下教会です。約50人の女性と子どもたちは、その後しばらくして釈放されましたが、98人はマイセルヴァ軍事刑務所に収容されました。エリトリア国内ではイスラム教以外に、正教会(オーソドックス教会)、カトリック教会、ルーテル派教会だけが公認されています。他の宗派は集まることは違法行為とされます。したがって、突然に公安警察によって逮捕連行されることが現実に起こっています。お祈りをお願いします。

MBB グローバル 

パウロ・ムアドッホ氏

昨年11月18日、インターネットを用いて「MBBグローバル」という「祈祷会」が開催されました。MBBとは、「イスラム教を背景に持つキリスト者」という意味で、かつてはイスラム教徒で回心した人々が参加しました。世界40カ国以上から1万人以上の参加者がありました。主催者はブラジルの「コミュニオ・メシアニカ」で、代表理事の一人パウロ・ムアドッホ氏は、「この祈祷会は大変有意義で大きな成果があった。」と語っています。祈祷会は世界の73チャンネルを用いて、5言語(英語、アラビア語、ファーシー語、トルコ語、ウルドー語)に通訳されました。多くの教会や団体は、その後Zoomを用いて独自の祈祷会へ導かれています。

ブラジルの「アル・ハヤット・ミニストリーズ」はこの「MBBグローバル」のミニストリーのために24時間の連鎖祈祷を行い、約5万2千人のクリスチャンが参加しました。この祈祷会は2015年にドイツのショーンブリックで開催された「迫害下にあるキリスト者のための祈祷会」の枝祈祷会です。この働きは現在、世界80カ国に広がっています。祈りの中心テーマは、イスラム教から回心しキリスト者となった聖徒たちが、迫害に耐えキリスト者として証を立てて生きることができるように、というものです。大多数の回心者は家族から遮断され、仕事と住居を奪われ社会的制裁を受けています。

これほど多数の回心者が心を合わせて祈る祈祷会は、かつてありませんでした。参加者は大変感謝しています。どうぞお祈りください。

カタール

世界中が沸いたワールドカップ(WC)は話題が豊富でしたが、湾岸諸国聖書協会は新約聖書配布運動を行いました。クエートのフライル・エベジアン聖書協会代表は、14言語によるヨハネ福音書1万8,500冊、3,500冊の英語新約聖書、それにインドで使われているマラヤラム語、タミール語、テルー語、ネパール語聖書等も提供したと語っています。これらの言語を話す国々からは、今回のワールドカップ関係事業の建設労働者として多くの人々が従事していました。彼らの労働条件は決して満足できるようなものではなく、猛暑の炎天下での労働に苦言が出て、人権問題も発生していました。カタールで開催されたWC関係工事作業のため、約260万人も出稼ぎ労働者が働いていました。湾岸諸国聖書協会は、アラビア半島の7つのイスラム教国家(バーレン、イエーメン、カタール、クエート、オーマン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦)で、労をとり尊い働きしました。どうぞお祈りください。

アフガニスタン

150人の子どもが学ぶ学校

キリスト教国際支援団体「シェルター・ナウ」(SN)は、首都カブールで長い年月を経て小学校を開校することができました。学校はかつてレストランとして使われていた建物を改造して9部屋作り、その内4部屋は教室となりました。学校は「モンテッソーリ教育」を施すに最適な所であると、ウドー・ストルテ代表は語っています。5人の女性教師は6歳から12歳までの女児86人と、男児64人に授業しています。SNは2002年から教育活動を始め、2009年に他の宣教団体から働きを受け継ぎました。しかし2021年の夏、アフガニスタンはタリバン政権下に置かれて、しばらく活動は閉鎖されていました。その後、タリバン政権の認可を得て子どもたちの学校教育を再開しました。SNは1988年以来、アフガニスタンで支援活動を行なっています。どうぞ、その働きのためお祈りください。

ド イ ツ

昨年11月から12月にかけて、ドイツ国内のユダヤ教礼拝堂(シナゴーグ)やラビ(ユダヤ教教師)宅が襲撃される事件が起こりました。11月18日、中部ドイツのエッセン市の歴史あるシナゴーグは、何者かによって銃弾が撃ち込まれた跡が発見されました。警察は午前8時30分頃に確認した証人がいると発表し、複数の銃弾が会堂とラビ宅玄関ドアーに撃ち込まれたと発表しました。負傷者はいませんでしたが、警察はかなり高精度の銃器が使われたようであると推測しています。警察は近隣のビデオ録画を調べ、目撃証人を探しています。その翌日、首都ベルリン東地区シェーネベルクのパザウアー通りにあるユダヤ教会堂が、同じく襲撃され警報が発令されました。その際、ラビ宅玄関に取り付けられていた「メズサ」(木製の小木箱に聖句が入っている)が盗難にあいました。どうぞ、お祈りください。

エエチオピア

聖書に登場するエチオピアは、人口1億1,200万人でクリスチャン数は統計上59.8%です。しかしエチオピアは福音宣教地でもあります。首都アジスアベバは人口約350万人、英語は主言語として使われていますが、現地の言葉としてはアムハリシュ語があり、他に80言語以上あります。首都でさえ時としては電気、水道がない所があります。しかし若者にとって都会は魅力的で、都会に入ってくる若者は後を絶ちません。手に職がない若者は物乞いしたり、若い女性は売春によって生きています。そのような中、子どもが与えられれば悲惨な生活となります。

これを知ったドイツ人宣教師サムエル&メリー・ボーデ夫妻は、少しでも現地の人たちを支援しようと働き始めました。2歳から6歳の子どもを持つ母親(15歳から30歳)を集めて、5年プログラムで母子教育活動を行い、同時にキリストの福音を宣べ伝えていきたいと願っています。ボーデ宣教師によれば、彼らは福音に心を開いて大変オープンです。では、国民の半数以上が統計的にキリスト教徒であるにも関わらず、なぜ福音を語る必要があるのでしょうか。それは彼らの大多数はエチオピア正教会(オーソドックス)の信徒で、ただ伝統と習慣に従い正教会に籍を置いているに過ぎないからです。彼らは生けるキリストを全く知りませんし、聞かされてもいません。彼らは胸に十字架をつけ、教会堂に入る際は軽く腰をかがめてから入堂しますが、生きておられる神については、大多数のエチオピア人は無知です。そこでボーデ夫妻は彼らに教育を施しスクーリングを開始したいと痛感していますが、現地の物価インフレ率は40%であり、莫大な建築費用(約60万ユーロ)が必要となっています。これは大きな壁です。どうぞ、必要が満たされますようお祈りをお願いします。

ボーデ宣教師夫妻
母子学校でのレッスン
アジスアベバのスラム街

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