私たちの教会は


デュッセルドルフ日本語キリスト教会

役員 ピーケンブロック・トマス

牧会者たち

 私はこの教会に入って2年半経ちましたが、初めてこの教会を知ったのは1989年にデュッセルドルフを訪れた時でした。牧師は、以前リーベンゼラ日本宣教団で宣教師として長年活躍されたエンゲルモーア・カール師でした。当時、デュッセルドルフの日本人社会は、主に日本企業の派遣社員から形成されていました。大抵4年間ぐらいドイツに滞在して、その後帰国する方々でした。従って、日本語教会にも、駐在員とその家族が多く、主日礼拝の出席者は約50人程でした。ありがたいことに、デュッセルドルフのドイツ・プロテスタント教会は、その頃に使用していなかった、街の中心部にあるベルガー教会(Berger Kirche)という比較的小さな礼拝堂を日本語教会にまるごと使わせれくれました。そのおかげで日曜礼拝を海外教会としては珍しく午前に行うことが出来たのです。その後、田辺先生と安藤先生が牧会され、礼拝場所も転々とし、牧師探しの長い期間がありましたが、聖書が真実で絶対に信頼できる神のことばであるという福音主義の立場は、長年に渡りしっかり守られてきました。そして、再びリーベンゼラ日本宣教団の宣教師であったヘーゲレ師が現在牧会されています。

デュッセルドルフ日本語キリスト教会

 地元の唯一の日本人プロテスタント教会として、私たちの教会は超教派と言えるでしょう。日本ではおそらく異なった伝統の教会に属していたとしても、ここで共に礼拝し、主イエス・キリストの教会を形成することができます。礼拝の中心はみことばの説き明かしです。先ず、『教会学校』として少年少女向けの聖書物語と励ましの言葉があります。司会者の聖書朗読の後、へーゲレ師はお祈りしてからその聖書箇所を深く解釈します。月に一度聖餐式を行います。礼拝奏楽にはピアノ、時にはパイプオルガンが使われます。礼拝の各部分の合間に歌う讃美歌は、主に『讃美歌』と『教会福音讃美歌』から選ばれていますが、毎回一曲は青年会が希望する日本人作詞作曲家の現代讃美歌を歌います。

礼拝後の記念写真(2024年12月1日)

 

デュッセルドルフは相変わらずドイツで最も日本人が多く、日系企業も多い街です。しかし、その日本人社会の構造がかなり変わってきました。ほとんどの企業が派遣社員を大幅に減らしたからです。その代わりに、留学や仕事など様々な目的でドイツを訪れる日本人の割合が増えてきました。他に、ドイツ人のパートナーや配偶者のいる長期滞在の日本人(主に女性)が多く、教会にもおられます。教会としては、教会員が連れて来る、あるいは連れて来たいと思う日本語をほとんど話せないドイツ人が、どのように教会の活動に参加してもらえるかという新らしい課題に直面しています。しかも、このドイツ人の中にはイエス・キリストをまだ確かに信じていない方もおられます。ですから、私たちには新たな宣教の使命が与えられています。完全な二ヶ国語の礼拝を行おうとすれば、礼拝時間を大幅に長くするか、あるいは内容を減らす必要がありますので、今のところ計画していませんが、ヘーゲレ牧師は、ドイツ人出席者のために、いつも説教のドイツ語版を印刷し提供してくださいます。誰かが隣の席で同時通訳することもたまにあります。投影機で映し出される讃美歌には、日本語のテキストの他に、ローマ字の日本語も付いていますので、全員が一緒に歌うことがでます。ドイツ語が原曲の場合には、ドイツ語の歌詞も時々表示します。毎年夏に行われる「ヨーロッパ・キリスト者の集い」では、礼拝、講演会のすべてにヘッドフォンを通した同時通訳が提供されていますので、ドイツ語圏の配偶者が数人毎回参加するようになりました。デュッセルドルフ日本語キリスト教会でも、このようなことが可能であるかどうか検討すればいいかも知れません。

祈りの課題

 勿論、デュッセルドルフ在住の日本人に対する宣教が最優先であるのは言うまでもありません。海外の日本語教会には、転居による会員の入れ替わりが常に多いです。教会で重要な役割を担っていた人が突然帰国することがあります。逆に、新しくデュッセルドルフに来た人がすぐに会員になったりもします。また、帰国した元会員の方たちが結成した『帰国者の会』を通して、交わりと支援の祝福を受けています。教会の将来に関しては幾つかの祈りの課題があります。約三年後にへーゲレ先生が引退しますから、また牧師を探さなければなりません。以前より教会の規模が小さくなりましたから、ドイツの他の無牧の日本語教会と共に新しい道を歩まなければならないかも知れません。信仰生活をしっかり続け、兄弟姉妹として主の平和の中に進み、教会を発展させることが出来ますように祈って下さい。

(つづく)


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