メキシコ

 メキシコ軍はタパルパ(ハリスコ州)において、麻薬カルテルCJNGの指導者ルベン・ネメシオ・オセゲラ・セルバンテス(通称「エル・メンチョ」)に致命傷を負わせました。2月22日の軍事作戦では、カルテルメンバー30人が死亡し、70人が逮捕されました。ハリスコ・カルテルは情報によれば、メキシコで最も危険な麻薬カルテルと言われています。同カルテルは米国を含む40カ国で活動しており、コカインやフェンタニル、さらには食料品も取引しています。さらにこの犯罪組織は企業を恐喝し、実業家や教会関係者をも脅迫しています。報復措置として、カルテルメンバーは高速道路の区間を封鎖し、車両に火を放ち、ガソリンスタンドや商店を襲撃したりしています。「エル・メンチョ」は、新しい教会の開設に際して高額の金銭を要求しています。

カルテルのメンバーが多数の車両に放火

襲撃への恐怖から、一部の教会は再び閉鎖されたと言われています。メキシコ南部のチアパス州だけでも2024年に100以上のプロテスタント教会が放棄されたと言われます。

 当時、タパチュラ市福音派牧師教会のガマリエル・フィエロ・マルティネス会長は、この問題が広範囲に及んでいると語ります。テロ行為により信徒が追放される事態に至ったという。聖職者たちは人権を擁護し、その侵害を告発するため、組織犯罪の標的にされていると言われます。「クリスチャン・デイリー」の報道によると、福音派のキリスト教徒も標的にされ、牧師たちもカルテルの標的となっています。複数の牧師が脅迫を受け、CJNGにみかじめ料を支払っていたという。ほとんどの場合、牧師たちは報復を恐れて被害届を出していません。牧師たちは新しい教会の開設だけで、高額の金銭を要求されていたと言われています。カトリック教会側の情報では、2019年から2026年の間にメキシコで13人の司祭が殺害されました。聖職者の殺害事件の最大80%が、未解決のままです。オープン・ドアーズの世界迫害指数では、メキシコは30位に位置しています。メキシコの人口1億3000万人のうち、約67%がカトリック教徒、9%がプロテスタント教徒です。サッカー「ワールドカップ」(6月11日〜7月19日)では、全104試合のうち13試合がメキシコで開催されることとなっています。治安の悪いこの国のため、お祈りください。

レバノン

イスラエルの空爆によって破壊された建物

レバノンは混乱に陥っています。テロ組織ヒズボラの戦闘員がイスラエルにロケット弾を発射し、イスラエルはそれに対して軍事作戦を開始しました。多くのレバノン人は、避難を余儀なくされています。その渦中にあるのが、レバノン東部ベカー高原のザフレにあるバプテスト教会「トルゥー・ヴァイン教会」(G・ハッダード牧師)です。

 状況は不透明で緊迫しています。ザフレにある教会は、攻撃の影響を受けている地域からわずか約15キロメートルしか離れていません。新たな難民の波が出始めました。それは、2024年10月初旬のイスラエルによる南レバノンへの地上攻勢の時と同じです。あの時もヒズボラはイランの同盟者として紛争に関与していました。ようやく立ち直り始めたばかりの家族が、再び故郷を追われ、傷つき、困窮しています。南レバノンとベイルート南部からの家族のほとんどは国の北部に逃れました。一部は集団避難所に、また一部は賃貸住宅やゲストハウスに滞在しています。さらに多くの国内避難民が来ることが懸念されています。

 キリスト教徒も同様にこの戦争の影響を受け、恐怖と経済的な不安の中で暮らしています。同時に、教会として霊的にも実践的にも対応することが求められています。昨年6月の12日間戦争の際には、すでに支援した多くの家族が、再びザフレに避難してきました。残念ながら、海外からの財政支援が非常に少なくなっています。トルゥー・ヴァイン教会のチームは、その避難家族を支援しています。寝具をはじめ、衛生用品、食料パック、衣類、その他教会の2つの衣料品倉庫にある生活必需品の配布をしています。彼らは祈り、仕え、避難した家族を慰め、実際的な助け、そしてキリストの愛を届けるために最善を尽くしています。どうかレバノンの平和と住民の保護のためにお祈りください。

ナイジェリア

ナイジェリアの首都アブジャの連邦裁判所は、イスラム教過激派テロ組織との関連を理由に、被告386人に有罪判決を下しました。BBCの報道では、刑期は5年から終身刑までとなっています。有罪判決を受けた者たちは、ライバル関係にあるテロ組織ボコ・ハラムとISWAP(西アフリカ・イスラム国)とのつながりが認められました。今回の有罪判決は、アフリカで最も人口の多いナイジェリア政府に対し、国内の暴力行為を抑制するよう求める圧力が高まっている中で下された。ナイジェリア政府はこれまで、国内の暴力行為は宗教的動機によるものではないと強調してきました。ナイジェリアでは長年にわたり、過激派グループやギャングによるキリスト教徒や穏健派イスラム教徒への誘拐や襲撃事件が頻発しています。お祈り願います。

ナイジェリア

3月30日、イスラム過激派組織ボコ・ハラムのメンバーが、ナイジェリア・ボルノ州の村カウティカリを襲撃し、少なくとも10人のキリスト教徒を殺害したと、情報筋が伝えました。これは地域住民のハウワ・ウィリアムズ氏の叫びです。「チボクは血を流しています。私たちは泣いています。助けが必要です。いつまで、私たちはこの迫害に苦しまなければならないのでしょうか。神よ、どうかこの不義なる苦難を乗り越えさせてください。」と助けを求めています。

イスラエル

 2026年初頭時点で、イスラエルには11万1000人のホロコースト生存者が暮らしています。これは、「ホロコースト記念日」(ヨム・ハショア)にイスラエル中央統計局が発表した数字です。前年は12万3000人でした。生存者は全員80歳以上で、28%が90歳以上。63%が女性で、ほぼ半数が未亡人です。データによると、イスラエルには夫婦ともにホロコーストを生き延びたカップルが9300組いることが分かりました。イスラエルに住む生存者の約60%は、ヨーロッパ生まれです。
 

米 国

 米テキサス州の公立学校では、教室に十戒を掲示することを義務付けられる可能性があります。ニューオーリンズ(ルイジアナ州)の連邦控訴裁判所は、この判断を下しました。テキサス州では、9対8の僅差で、裁判官らは2025年8月に下級裁判所が学区に対して掲示を禁じた判決を覆しました。多数派の見解によれば、該当するテキサス州法は、いずれも合衆国憲法修正第1条に定められている国教樹立の禁止にも、信教の自由の権利にも違反しないとされています。テキサス州のグレッグ・アボット知事(共和党)はこの判決を「大きな勝利」と称しています。

ウクライナ

米通信社バプテスト・プレスによると、ウクライナ南部ザポリージャのバプテスト教会がロシア軍の爆撃を受け、少なくとも1人が死亡、8人が負傷しました。攻撃は4月16日、「福音の家」教会で行われていた祈祷会中に発生しました。死亡したのはルスラン・ウチュージ牧師とみられます。ドキュメンタリー映画プロデューサーであるコルビー・バレット氏によれば、ロシアはレーザー誘導式の精密爆弾で教会を攻撃しました。バレット氏は、ウクライナにおけるロシア軍によるキリスト教徒迫害を記録しています。彼は、攻撃を受けた教会は「単なる礼拝の場ではなく、地域社会にとって人道支援と希望を与える生命線であった」と強調しています。在米ウクライナ大使館は、「ロシア軍による教会攻撃は、平和的に祈りを捧げていた信者たちを標的としたものだ」と述べました。バレット氏によると、ロシア軍はこれまで少なくとも58人のウクライナ人司祭や牧師を殺害し、700以上の教会を損壊または破壊しました。どうぞ、お祈りください。

ポリージャのバプテスト教会

ウクライナ南部の都市ヘルソンでは、4月3日にロシア軍の攻撃により、歴史ある正教会が甚大な被害を受けました。聖母マリアの生誕を記念する聖ソフィア・ギリシャ正教会の屋根に砲弾が直撃し、側面の礼拝堂が破壊されました。教会のドームも深刻な損傷を受け、主祭壇のイコノスタシス(身廊と祭壇の間にある、イコンで飾られた仕切り)も一部損壊しました。聖ソフィア教会は1780年にキオス島出身のギリシャ移民によって建てられ、この地域におけるギリシャの歴史を物語る重要な建造物とされています。ウクライナ当局によると、2022年2月の開戦以来、700以上の宗教施設が被害を受け、そのうち約200は完全に破壊されたとされました。

爆撃を受けた聖ソフィア・ギリシャ正教会

パキスタン

 パキスタンの首都イスラマバードの非正規居住地(スラム)に暮らす2万5千人以上のキリスト教徒が、差し迫っていた強制退去から暫定的な保護を受けました。パキスタン憲法裁判所は当局に対し、目前に迫っていた退去を中止し、4週間以内にこうした居住地の合法化に関する長年放置されてきた規則を完成させるよう命じました。これは「クリスチャン・デイリー・インターナショナル」の報道ですが、原告側のファイサル・シディキ弁護士は憲法裁判所において、適正な手続きなしの強制退去は憲法上の保護に違反すると主張しています。シディキ氏は、「ここはイスラマバードであり、ガザではない。代替の場所を提供せずに、誰かを追い出すことはできない。」法廷で述べました。

イラン

ガザル・マルズバン姉妹

国際人権協会(IGFM)とキリスト教出版IDEA社は、イランのキリスト教徒ガザル・マルズバン女史を「2026年5月の囚人」に選定しました。両団体は、この拘束された女性のために声を上げるよう呼びかけています。諜報機関の職員は、42歳の彼女を1月26日に自宅で逮捕し、聖書およびその他のキリスト教文献を押収しました。連行から2時間後、マルズバン女史は夫に電話で、「自分が諜報機関の拘留下にあることを知らせることを許された。」と電話してきました。それ以降、彼女の所在については、何も明らかになっていません。  クリスチャンとなった彼女は、2017年に改宗する以前はイスラム教徒であり、イスラム法学の大学学位を持っています。改宗を理由に当局はこのキリスト教徒を迫害し、彼女はそれに抗議しました。マルズバン女史はローマ教皇に対し、イランの故郷で行われている大規模な弾圧を糾弾するよう公に訴えていました。その結果、彼女は2024年11月5日に、いわゆる反国家的プロパガンダ、およびヒジャブ着用義務違反の容疑で逮捕されました。その後、彼女は6ヶ月の禁固刑と74回の鞭打ち刑を言い渡されました。悪名高いエヴィン刑務所で2ヶ月の刑期を務めた後、2025年1月に釈放されました。しかし、彼女の自由はわずか1年しか続きませんでした。IGFMとIDEA社は、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領宛ての書簡で、このキリスト教徒の即時釈放を求めるよう呼びかけています。イラン・イスラム共和国は、宗教の自由も保障する市民的及び政治的権利に関する国際規約を批准しています。お祈りください。

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