キルギス共和国
キルギスは、中央アジアに位置する内陸国で、国土の94%は山岳地帯です。「中央アジアのスイス」と呼ばれる豊かな自然を持つ国です。1991年、旧ソ連から独立しました。キルギス語を国語とし、ロシア語を公用語としています。日本人と容姿が似ており、親日的な国としても知られています。人口は約730万人、約100の民族国家で構成されています。天山山脈の7,000m級の山々や、世界第2位の透明度を誇るイシク・クル湖が名所です。一方、遊牧文化のフェルト製品や伝統的な移動式住居「ユルタ」に代表される、古くからの遊牧生活の文化は現在も残っています。
キルギスでの福音宣教
すべての働きは、小さく目立たないところから始まります。この国での伝道も人知れずに始まり、神の恵みによって大きく成長してきました。それはソ連に住んでいたドイツ人クリスチャンたちが、祈ってきた証しです。彼らは福音の働き人であり、また先駆者です。そして現在に至るまで、旧ソビエト連邦の人々のリバイバルのために忠実に祈り続けています。
ソ連が崩壊し、多数のロシア系ドイツ人の大規模なドイツへの帰還後、各地で「家の教会」が生まれきました。 そして、次から次へと現地の人々がキリストへの信仰に導かれてきました。数十年にわり捧げられてきた祈りが、神の恵みによって見える形で実を結び始めています。同時に、神がキルギスタンでどのように働いてくださり、兄弟姉妹を強めてくださったかを知っていただけるでしょう。

キルギス最初の教会
ナルインはキルギスタンにある美しい山岳都市で、海抜2,044メートルに位置しています。そこに住むキルギス人の間で「リバイバル」が始まりました。1980年代半ば、アンドレイ・ペータース伝道師が、チュイ渓谷からこの地域に来て、キリストの福音を伝え始めました。そして、キルギス人の最初のキリスト教会が誕生しました。神は今日に至るまで、彼らの間でご自身の教会を建て続け、救いを受ける人々を絶えず加え続けておられます。
持続的な差別の中で
ソ連の崩壊によって、大規模な迫害時代はひとまず過ぎ去りました。しかし、イエスを信じるキルギス人たちは、引き続き深刻な不利益を被っています。多くの人々が同胞から罵倒され、脅迫され、あるいは職場で差別を受けています。自分の家族の中でさえ、しばしば大きな圧力にさらされています。さらに、この国の法律は信仰の自由を大きく制限しています。すべての説教者は自国で神学教育を修了し、教会で説教するには、国の認可を取得しなければなりません。外国人は説教することが許されません。したがって国家当局への恐れから、礼拝はしばしば閉ざされた扉と、カーテンの引かれた窓の後ろで行われています。 これらの多くの困難と障害にもかかわらず、ナリンのクリスチャンたちの証しは生き生きとしています。彼らは揺るぎない信仰を堅持し、イエス・キリストがキルギス人の間にも、ご自身の教会を建てておられることを勇敢に証ししています。アンドレイ・ペータース伝道師が最初の礼拝を組織して以来、各地から多くのクリスチャンがナリンでの奉仕に召されてやって来まました。

エミル兄弟の回心
エミル兄弟は回心後、信仰のゆえに激しい迫害を経験しました。しかし、彼は揺るぐことなく信仰者として立ち続け、多くの人に神が真実なお方であると証し続けています。彼は自分の回心について、次のように証ししています。「私は21歳のとき、アッラーが自分の罪を赦すことはできないと思いました。そして天国に行けるとは信じられず、自分の居場所は地獄だと考えていました。ですから、酒に酔っては常に悪いことをしていました。いくら努力しても、人生には意味がないと考えていたからです。当時の私の友は、全員アルコール依存症者や乱暴者ばかりでした。彼らのうちの一人が私に言いました。『エミルよ、もう人生は耐えられない。一番憎んでいる人たちを殺して、その後自分たちも死のうではないか。』今振り返ると、恐ろしい考えでした。しかし当時は、魅力的であり、私たちは実際に殺したい人間のリストを作り始めていました。幸いにも感謝なことに、私たちはそれを実行することはありませんでした。

その頃、職業学校教師をしていた隣人が、靴職人となる訓練を受けないかと誘ってくれました。私はそれを受け入れ訓練学校行き始めたところ、4人のクリスチャンの若者に出会いました。彼らは私を礼拝に招いてくれ、私は初めて礼拝に参加しました。私はキルギス人教会に足を踏み入れたとき、そこにいた人々の温かさと愛に圧倒されました。それまで、私は人の温もりを一度も経験したことはありませんでした。私は彼らの教会で、神の赦しを求めました。そして罪が許された確信を受け帰宅しました。私はイエス・キリストを受け入れてから、全く変わりました。あれほど好きだった酒から解放されたのです。それが私の信仰の始まりでした。」
(氏名は安全上の理由から仮名表記しています。)(つづく)
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