ウクライナ共和国
「しかし、わたしが与える水を飲む人は、いつまでも決して渇くことがありません。わたしが与える水は、その人の内で泉となり、永遠のいのちへの水が湧き出ます。」
ヨハネの福音書 4章14節
ウクライナ東部の村

ウクライナ・ロシア戦争は、3年以上も続き出口が見えません。特にウクライナ東部の人々にとって、日々の生活は生き残るために必死の闘いとなっています。荒廃した社会で安定した仕事はなく、農場は破壊され、機械は壊され、畑は無残にも荒らされ作物を得ることができる状況ではありません。
ある人々は、焼け落ちた車を解体して部品にし、そのスクラップを売り、何とかして生き延びようと必死です。彼らは西側のクリスチャン・ボランティアの到着を、心待ちにしています。なぜなら、彼らの助けがなければ前に進めないからです。ある村の状況は特に深刻となっています。村内のすべての井戸は、戦争によって汚染され、飲料水としては不適切な状態です。飲料水は人が生きるために必須で、金よりも貴重でかけがえのないものです。村の人々は体を洗ったり、庭に水をやったりするために、屋根から流れ落ちる雨水を汲んで使っています。そのような日常で、彼らが必要とする飲料水は手伝いの人が運んでこなければなりません。

心身の渇きを癒す伝道活動
現地の支援に入ったレオニード・T伝道師は、次のように報告しています。
村全体の住民は、主イエスがこの問題を解決し、助けてくださるよう祈りました。男たちは脱帽し、目を閉じて、かつてエリヤが雨水を祈り求めたように祈りました。しかし、私が村を去る時、ある疑問が心の中で生じてきました。それは『誰が水を供給してくれるだろうか。いったい誰に頼ればいいのだろうか。新しい井戸のための資金は、彼らにはありません。いったい誰が資金を出してくれるのだろうか』という思いでした。私は知るうる限り、さまざまな関係者にこの願いを伝え始めました。」
すべてを変えた贈り物
時間はあっという間に過ぎました。ドイツのボランティア・グループがこの村にやってくる日が迫ってきました。必要なものは山ほどありましたが、何を一番必要かと考えた時でした。そんな時、救いの知らせが届きました。ドイツの宣教団体「フリーデンス・ボーテ」が、ポンプ資金を提供してくれるという知らせです。私たちは喜びを抑えきれず、ボランティア・グループ一行が現地に入る1週間前に、深ほり用井戸ポンプを持って行くと、現地の方々に伝えてしまいました。
この良き知らせを聞いた人々の心に、希望の波が起こりました。彼らはロシアからのミサイル攻撃を受けて、家の洗面台、シャワー用の貯水タンク、そして簡素なティーポットに至るまで、あらゆる生活必需品を失っていました。多くの寄付者の寛大なご支援のおかげで、これらのニーズを少しずつ満たすことができました。そしてチームが到着した時には、人々は信じられないほどでした。新しい井戸からは、冷たく、きれいで、透き通った水が流れ出ていました。人々は大喜びで、水を満たすために様々な容器を持ってきました。その間、私たちは賛美歌を歌い、人々にこう伝えました。
「これは、あなたがたへの神の愛のしるしです。罪を捨て、汚い言葉を捨て、神に祈り始めてください!」 すると、人々は息を呑むような静寂に包まれました。最後にみんなで祈ると、村中に「アーメン!」という声が大きく響き渡りました。なんという奇跡でしょうか。
心と人生を変える働き
私たちは支援物資を現地に置いた後、村の人たちは笑顔を浮かべ、感謝の気持ちを言葉で表すのがやっとでした。私たちにとって、それは深い感動でした。愛する皆様、この村での報告は、皆様のご支援がどれほどの成果をあげているかを示しています。皆様の広い愛の心に感謝しています。皆様のおかげで、私たちは肉体の渇きだけでなく、魂の渇きも癒すことができます。この働きを通して、人々は福音を受け取ります。皆様の忠実さに、神が豊かに祝福してくださいますようお祈りします。
ウクライナ東部への伝道活動のために、皆様が愛の献金を送ってくださいました。それは、命を救う水をもたらすと同時に、隣人への愛の表現であるイエス・キリストの生ける水を指し示しています。皆様のお祈りとささげ物にお礼を申し上げます。

(つづく)
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