アルメニア共和国 1

「わたしはあなたの行いを知っている。見よ。わたしは、だれも閉じることができない門を、あなたの前に開いておいた。あなたには少しばかりの力があって、わたしのことばを守り、わたしの名を否まなかったからである。」

ヨハネの黙示録 3章8節

ドイツの宣教団体「フリーデンス・ボーテ」のアンドレアス伝道師と、オイゲン伝道師は、アルメニアを伝道訪問しました。次は2人の伝道師からの宣教レポートです。

後方にそびえるアララト山

初めて、アルメニアの教会を訪ねた時に「お帰りなさい!」という歓迎の挨拶を受けました。この挨拶語は現地の人々の間では、珍しくない挨拶でしょう。しかし、アルメニアは私たちが一度も訪ねたことがない国で、何のつながりもありませんでした。突然このような挨拶語を聞き、大きな驚きでした。しかし、それは一見そう思えただけでした。

 

中央キリスト教会のアサトゥール牧師は、「聖書には、箱舟はノアとその家族と共にアララト山に漂着した。と書かれている」と、述べました。ノアと彼の家族、そして後の世代の人々は、長年にわたりこの肥沃な土地に住んでいました。すべての民族は、洪水後にこの地域から旅立ち、後に全地に移り住み始めました。ですから今、皆さんは、祖先の出身地に戻ってきたのです。あなたたちは自分たちの歴史的故郷に帰還したのです。アサトゥール牧師の口から出た「お帰りなさい!」という挨拶は、実に論理的でした。それはこの地域についての概念と、この国に対する自分自身の姿勢を変えるものとなりました。

十字架と偶像神の間で

ネロ皇帝時代の太陽神を祀る神殿

偶然ではありませんが、紀元301年アルメニア王国が歴史上初めてキリスト教を国教としました。それ以来、キリストの福音はこの地域で急速に広まりました。数多くの教会堂や修道院が建てられ、どこよりも早い時期に彼らの文字が生まれました。福音はすぐにアルメニア語で存在するようになり、当時の状況としてはかなり異例なことでした。

この歴史的出来事は、独立国家としてヘレニズム文化の影響から守り、アルメニア国の形成にとって決定的な役割を果たしました。それまでの異教の神々への信仰と、キリストの新しい教えとの間には大きな闘いがありました。その当時の面影として、現在もアルメニア人の祖先や太陽神、その他の異教の神々に供物を捧げている人々はいます。彼らが崇拝した歴史的建造物や神殿は、今も残っています。

信仰の弱体化

残念ながら、かつては生き生きした信仰は時の経過とともに、儀式化、伝統的、そして迷信を伴う宗教へと変わってしまいました。長年にわたり、伝統的な教会ではキリストの福音が語られなくなりました。神殿は文化的な観光遺産となり、偶像崇拝の場へと変わりました。一般的に、アルメニア国はキリスト教国と言われます。そのような中、生ける神のことばと悔い改めの必要性、そして神と共に歩む道を説くことは容易ではありません。

死に至るまで忠実に

私たちは支援物資を現地に置いた後、村の人たちは笑顔を浮かべ、感謝の気持ちを言葉で表すのがやっとでした。私たちにとって、それは深い感動でした。愛する皆様、この村での報告は、皆様のご支援がどれほどの成果をあげているかを示しています。皆様の広い愛の心に感謝しています。皆様のおかげで、神は肉体の渇きだけでなく、魂の渇きも癒すことができます。この働きを通して、人々は福音を受け取ります。皆様の忠実さに、神が豊かに祝福してくださいますようお祈りします。

礼拝に集った人々

 ウクライナ東部への伝道活動のために、皆様が愛の献金を送ってくださいました。それは、命を救う水をもたらすと同時に、隣人への愛の表現であるイエス・キリストの生ける水を指し示しています。皆様のお祈りとささげ物にお礼を申し上げます。しかし、何が起ころうとも、時折、神のことばは地元の人々を真の信仰へと立ち返らせました。1915年から1916年にかけて、アルメニア人虐殺は例外ではありませんでした。アルメニア民族に対して、文化的、領土的、宗教的理由から行われた残虐行為は、歴史的に記述されています。イスラム教支配地域の中で、キリスト教を根絶しようとする動きが、この恐ろしい出来事の主な理由の一つでした。人々は、キリスト教を棄てるよう要求された。従わない者は公開処刑、磔刑、虐待、あるいは奴隷として売られることが待ち受けていました。子どもたちは強制的に両親から引き離され、イスラム教徒の家族に渡され、母国語で話すことも読むことも禁じられました。これらすべては、アルメニア民族の救い主であるイエス・キリストへの信仰を打ち砕くためのものでした。それにもかかわらず、多数のキリスト者はキリスト信仰を捨てることをしませんでした。今でも数多くの証言が存在しています。彼らは生ける神への信仰を告白し、喜んで召されていきました。

(つづく)

みことばは生きている

長い年月は過ぎ去りましたが、神のみことばはアルメニア人にとって今も必要です。昨年、宣教団体「フリーデンス・ボーテ」は、アルメニア語の新約聖書1万冊印刷に資金提供しました。これによって、現地のキリスト者がイエス・キリストへの生きた信仰について語り、まだ聖書がない人々に神のことばを伝える機会が与えられます。そして、世界中にいるディアスポラ・アルメニア人に、キリストの福音が宣べ伝えられるでしょう。神のみことばの幸いは、人が介入するのではなく、聖霊が人の心の中で働いてくださることです。

貧困と喪失の中にある神の愛

今日のアルメニアが抱える問題の一つは、貧困です。アルメニア社会では、貧富による大きな経済格差があります。多くの人々は、何とか生き延びようと必死で、非常に厳しい状態下に置かれています。特に高齢者やシングルマザーには、助け手が全く届いていません。

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