35年の流れの中のJCFN
JCFN 北米代表主事 清水 摂
JCFN35年
「ジャパニーズ・クリスチャン・フェローシップ・ネットワーク」(JCFN)は、1990年冬、イリノイ州で開催されたアーバナ宣教大会に参加した留学生を中心に、彼らが帰国前後に直面するさまざまな必要や課題に応えるために始まりました。「帰国後、どこの教会に行けばよいのかわからない」「日本語で祈れない」「家族や身近にクリスチャンがいない」「日本語で信仰生活を送ることに抵抗がある」…そうした切実な声が、働きの出発点でした。
この35年余り、主の恵みと憐れみによってJCFNは、「海外から日本にクリスチャンとして帰国する人々が、世界宣教のために整えられること」を目的に、教会や諸団体と協力しながらネットワークを築いてきました。帰国前の備え、帰国後のケアのためのカンファレンス開催、リーダーシップトレーニングやリソース提供を通して、多くの帰国者が信仰の歩みを続ける支えとなってきました。
コロナ禍を経て海外滞在者数は回復し、現在も短期・長期を含め130万人以上の日本人が海外で生活しています。そして今も変わらず、彼らは福音に対して非常にオープンです。異文化の中で自分の限界に直面し、これまでの「当たり前」や偏見から距離を置くことで、人生や信仰について深く考える時間が与えられています。そのような柔らかな心を持つ人々のもとに、イエス・キリストの愛を伝えるクリスチャンが遣わされ、福音に触れるのです。

イクイッパー・コンファレンス
JCFNは、帰国者を整える働きを中心にしていますが、同時に次世代を育てることも大切にしています。イクイッパー・コンファレンス、通称ECは、日本国外でクリスチャンとなり、将来日本へ帰国する方々のための帰国準備リトリートとして始められました。しかし近年、大きな祝福として中高生の参加が増え、EC25は中高生に特化したキャンプとしては二回目の開催となりました。
12月29日から1月1日までの三泊四日、ロサンゼルス近郊にある会場に、82名の中高生、55名のユースリーダー、そして多くの大人が、日本、カナダ、アメリカ各地から集いました。参加者の多くが、「サードカルチャーキッズ」(二つ以上の文化の狭間で育ち、第三文化の中に自分の居場所を見いだしていく子どもたち)ということもあり、キャンプはすべてバイリンガルで行われ、メッセージやバイブルスタディー、ゲームの説明に至るまで通訳が入りました。多様な言語・文化背景を持つ参加者にとって、大きな安心と安全のある環境となりました。
初日は緊張していたユースたちも、1日目の夜にはすっかり打ち解け、ゲームに笑い、賛美を心から楽しんでいました。肩を組んで主を賛美する姿は、とても麗しいものでした。プログラムは、朝のデボーションを兼ねたインダクティブ・バイブルスタディーから始まります。午後はゲームやスポーツを楽しみ、自由時間にはユースとリーダーが一対一で話す「ワン・オン・ワン」の時間が持たれました。グループでは話しにくい心の思いを、リーダーが丁寧に聴く大切な時間です。
また、家族関係、聖書の読み方、恋愛、伝道といったテーマのワークショップも行われ、終了後も講師に質問するユースの姿が印象的でした。
最終日には、ユースが証しをする時間が持たれました。強がるのではなく主を信頼すること、自分の弱さを隠さず主に委ねてよいこと、そして信仰の歩みは自分の力ではなく、主がなしてくださるのだということを分かち合われました。招きの時間には、信仰告白や受洗、将来の献身、そして「今、主に用いられたい」という応答に、多くのユースが手を挙げていました。本当に感謝な光景でした。
ユースミニストリーは、ユースリーダーがいてこそ成り立つ働きです。このバイリンガル、バイカルチャーのユースとリーダーこそが、今すでに与えられている日本宣教の担い手であると、私たちは確信しています。もっとも、ユースとユースリーダーたちの歩みは必ずしも日本への帰国に限定されてはいません。アメリカに残り、大学で日本からの留学生に仕える者、社会人となって日本語教会や日本人クリスチャンの交わりを支える者も起こされています。彼らは、自らのバイリンガル、バイカルチャーの経験を生かし、日本から来た人々の不安や孤独に深く共感しながら仕えることのできる存在です。JCFNは、帰国するか否かにかかわらず、神様が置かれた場所で日本と日本人に仕えることを、日本宣教の大切な一部として捉えるように導かれています。
帰国者ミニストリーを中心に始まったJCFNの働きを、神がこれからもどのように導いてくださるのか、楽しみで仕方がありません。
(つづく)
過去の記事
お気軽にお問い合わせください。06-6226-1334営業時間10:00~18:00(土日・祝日除く)
メールお問い合わせ